マイクロビーズ(マイクロプラスチック)

2016年2月20日


アメリカでは製造、販売、輸入も禁止となります。


2015年12月28日、アメリカ合衆国のオバマ大統領が

 マイクロビーズ除去海域法という法案に署名し法律が成立しました。

 これによりアメリカ合衆国では、世界に先駆けて2017年7月1日からは、

 マイクロビーズが配合された、化粧品やその他の製品の輸入も製造も禁止され

 2018年6月からは販売も禁止されます。



マイクロビーズ。って聞いたことはありますか?

主に顕微鏡で見ないとわからない位の超極小サイズのプラスチックや

化学合成繊維などのミリ単位の大きさのプラスチックの事を

マイクロビーズとかマイクロプラスチックと呼んでいます。

意図的に超微小サイズに製造したものや、プラスチックゴミが紫外線によって

劣化した結果、超微小サイズになる物もあります。

化学合成繊維(代表的なのはフリース)を洗濯しても大量の

マイクロプラスチックが海に流れ出ている事がわかってきました。

マイクロプラスチックを意図的に作った物の代表が ” スクラブ ” です。

化粧品や洗顔料、歯磨き粉などの製品に配合されていると考えられます。

(多数の企業はプラスチックのスクラブ入りの製品を公表していない)

顕微鏡で見ないとわからないサイズのプラスチックを、歯磨き粉、洗顔料、

ボディシャンプー、口紅、アイシャドー、リップクリーム、消臭剤、

虫除け等に配合して汚れを落としやすくしたり、肌になじみやすくし

落ちにくくする為に使用されています。

家庭で使用されたマイクロプラスチック入りの製品は下水管を通り

下水処理フィルターをすり抜け海に流れ出ている事がわかって来ました。

そして人間にも関係のある、食物連鎖に甚大な被害を与える可能性が

研究者の発見によって明らかになって来ました。


甚大な被害を与える可能性とはプラスチックの持つ特性です。

 

1 ほとんどのプラスチックはどんなに小さくなっても、この地球から

  無くなる事はなく存在し続ける事。

 

2 超微小サイズでも環境ホルモンを出す事。

 

3 殺虫剤のような毒素や汚染物質、有害化学物質、水銀や鉛などの重金属を

  吸着する事。


環境省ホームページ マイクロビーズ配合の製品名


近年、マイクロプラスチックはミリ単位のプランクトンの体内からも発見されています。

食物連鎖はプランクトンから始まり、小さな魚からマグロなどの

大型魚に取り込まれて、やがて人間へと行き着きます。

そして人間の体内に取り込まれる時には有害物質の濃度は100万倍に

なるという研究結果も出ています。(NHK特集より)

アメリカが法律での規制を急いだのは健康被害が出始めてからでは遅いと

判断したからでしょう。

日本も早く規制の方向に向かって欲しいと思っています。


資料参考リンク